「お墓はもたない。遠方に居る子供たちにも気遣いをかけなくて済む。その分皆で旅をして、海の近くで育った我々のお骨は海で散骨してもらって…」と、これが結婚以来二人で話し合ってきたことでした。
ところが3年前の秋、突然の肺がん宣告を受け、片肺を切除して以来、私は両親、知人のお墓参りをする度に、今まで経たことのない不思議な感情につつまれ、心身ともに癒されるのです。
富士山、海、山、静かな環境と「あったらいいな」と思うメモを手に、今回の霊園を見つけました。
次は石材会社さんとの墓所づくりです。 ずぶの素人の私共が、妙な質問をするものですから、声をかけられた美郷石材さん達は、ご苦心されたことでしょう。
担当が那須さんと決まってからの私は、納得いくまで疑問をぶつけ続ける。答える那須さんも必死です。
沢山の資料と何冊もの本をかかえて、こちらが知りたい以上の案を次々と出して下さる。
ウン?それでは予算オーバーか。などのやり取りの中で私共が思う以上の墓所が出来上がった次第です。
自分たちが入りたいと思うお墓が目の前にある、私共は幸せでございます。